その2-過去を許さない女

観察地-某お嬢様大学の最寄り駅
「私、過去は絶対に許さない女やねん」
ふむ。どうも話の流れを推測するにこの女子大生A子はB子のことが嫌いである。それは過去にうまくかみ合わない事があったかららしい。「過去」と言うからもっと面白いこと(男の取り合いの恨みとかさ…)を期待したのだがそこまでのことではないようだ。しかし俺が注目したのははその後の発言だった。
「あっ!男の子の過去は許すけどな。女の過去は許さへんねん!」
自分で嫌なやつと言いふらしているようなもんだよ。また声がでかいし。異性からはともかく同性から嫌われるタイプであろうと思った。案の定、A子が友達と別れてどこかへ行くや否や、そのA子の友達はA子の悪口を言い始めたのであった。